O157は、潜伏期間が長い!その症状について解説。よく知って子供を守ろう!
O157,で5歳の子供が重体。2人重症という事件が起きてしまいました
O157:病原性大腸菌(腸管出血性大腸菌)
- 水や食べ物を通じて感染する可能性が高い「腸管出血性大腸菌」のひとつ
- 食中毒と似た症状で、素人では区別がつかないといわれてる
- ベロ毒素という病原性の強い毒素を出して、けいれん、意識障害などの脳症や、溶血性尿毒症症候群(HUS)などを起こす。
- 感染経路は経口感染のみ
- 子供の集団感染は小規模なプール遊びなどが感染源になる場合がある
- 水道水の塩素だけではO157を撃退できないので塩素消毒を行っていない自宅のビニールプール遊びでも2次感染することがある
- 少ない菌量で感染
- 腸炎のなかではもっとも注意を要する疾患のひとつ
潜伏期間が長い!その間にも感染は広がります
潜伏期間は2日~9日です。最長で1週間を超えています
また潜伏期間は症状は全く出ません
潜伏期間が長いということはつまり。
- 食品による感染であれば、その食品は最初の感染者が発症し、O157と特定され、原因食品が判明するまで、市場に出回る、ということ
- その間、感染された食品を多くの人が食べてしまうのです
- 発症前でもベロ毒素は体外に出ているの
例えば、発症はしていないが感染した大人が子供と一緒にお風呂に入って菌を撒き散らせば、そのお風呂でもぐったりして遊んだ子供さんが感染する、ということもありうるのです。
子供は抵抗力も免疫力もあまりありません。大人が発症していなくても、子供は大人の菌で発症してしまったりする可能性があるのです
症状
- おへそ周辺の激しい腹痛をともなう水溶性の下痢を頻発。
- 下痢発症の翌日血便(血が流れる)・発熱(高熱になることはない)・嘔吐
- 全身のだるさ、むくみ・尿量の現象
- 血便発症後1~2日後に合併症、脳症、HUSを発症
治療法
- 抗生物質の投与
- 安静
- 水分補給
- 点滴投与
下痢止めは使いません(菌を大腸内に残してしまうため)
子供を守ろう(予防法)
- 清潔
- 乾燥
- 低温
- 75度の1分の加熱で死滅させられるので調理法を工夫(面倒ですが、サラダはレンジで加熱後冷やして食べる、など)
- 帰宅時、トイレ後などは石鹸でよく手をあらう
- お家のプールは毎回殺菌を
一番大事なことは「下痢止めに頼らずすぐに医者にかかること」です
まとめ
- O157は潜伏期間が長くその間に感染が広がる
- 症状がでるのは早くて翌日だが、たいていは4日後から長くて1週間以上かかる
- 症状は下痢(血が流れる)発熱(高熱にはならない)など
- 一番大事なことは下痢止めを使わずに発症したらまず医者の判断を
今回のような事件がまた起きないように、これ以上患者さんが増えないように願います
ここまで読んでいただきありがとうございました。